TOMOSEパートナーズ株式会社

ケーススタディ

エース営業依存からの脱却

サマリー

エース営業依存の営業組織を「スキル向上」ではなく

「相性の良いお客様起点」で変えた取り組み

お客様について:【業種】コンサルティング業(プロジェクト型事業) 【規模】社員約70名 【売上】10億円未満

お客様のお悩み

  • エースしか売れない。他メンバーは御用聞き
  • マーケ施策を増やしても案件にならない
  • 炎上案件が多く、現場が疲弊している
  • ロープレやナレッジ共有も、大きな変化につながらない

本質的な問題

  • PJ型事業は、利益や効率の可視化が難しい
  • 参入障壁が低く、競合が多い
儲かる案件がわからないから、やみくもに行動量を増やす。結果、特定業界や課題解決の経験が積み上がらず、ポジション取りの上手な競合がいつの間にか追い抜いていく。

取り組み開始前

  • 営業は低単価商品か無理め要望のコンペ案件を無茶に受注
  • 手当たり次第リード獲得施策を行い、商談数は増えても案件の性質は変わらない
  • 案件対応チームは「問題なく終わらせる」マインドで、1回きりの案件が多くなる

取り組み後の変化

  • 「売れればよい」から「課題解決と利益」意識へ営業現場が変化
  • やみくもなマーケ施策・商談量重視から、相性の良い顧客に提案するための設計へ
  • 「炎上しない」「間に合わせる」案件対応から、「次のお取り組みはどうするか」という未来の話へ

お客様の声

TOMOSEさん自身の経験も踏まえて真摯に向き合ってくれました。そもそもの売れない理由の整理から一緒になって考えてくれたのが印象的でした。

TOMOSEとやったこと

  • 儲かる顧客の可視化(TOMOSEが自社開発した採算管理システムを活用)
  • 儲かる顧客に合わせた売り方の再設計(自ら売り方を変革してきた経験をもとに伴走支援)

1. お客様のお悩み・ご状況

こんな相談から始まりました

「うちのトップは単価の高い案件を要件整理してきちんと売ってくる。でも若手・中堅は安い商品か、値下げ勝負の案件しか取れない。どうすれば若手がエース営業のように育つのか」 営業課長からの相談でした。

会社の概要

  • 業種:コンサルティング業・クリエイティブ業(企業向け)
  • 規模:社員約70名
  • 売上:10億円未満

取り組んできたこと

  • エース営業に若手を同行させ、商談を間近で見せる
  • マーケティング施策を強化し、リード数や商談数を増やす
  • 営業現場の行動量を増やし、さまざまな現場に若手を送り込む

それでも、「若手がエース営業のように育っている感覚がない」「あらゆる取り組みを必死にやっているのに、毎月の数字は変わっていない」という状態が続いていました。

2. 対話を通じて見えてきたこと

まず一緒に考えたのは、売るためのスキル向上やマーケティング手段の再検討ではなく「自社にとって理想の案件とは何か」でした。 今うまくいっているプロジェクトは何か。長く使ってもらえているお客様は、どういう理由や条件で関係が続いているのか。逆に「この案件は受けるんじゃなかった」と思ったものがあるなら、それはどんなときか、などを一緒に掘り下げていきました。 理想の話と営業現場の実態について話し合っているうちに、「エース営業依存課題構造」が見えてきました。 営業メンバーは行動量重視のため、様々な規模・課題のお客様に会いに行く。でも一人ひとりのお客様の課題を深く理解する時間も関係も作れないから、基本的には御用聞きになってしまう。そのため、他社よりも「安く・早く」という切り口でリプレイス受注を狙うか、無理めな要望のコンペ案件を無茶気味に取ってくるかになりがち。その結果、デリバリー側は予算がない案件対応でアウトプットの精度が下がるか、期待値調整ができず炎上するか。結果的に頑張って受注したのに、1回で取引が終わり、営業とデリバリーの関係も悪くなっていく。 やはり、根本の問題は「相性の良いお客様について、メンバー・部門ごとに理解がバラバラで、組織として定まっていないことではないか」ということでした。利益が出る案件には、どんな共通点があるのか。長く付き合えているお客様がなぜ使い続けてくれているのか。それが組織として認識統一がされていないため、営業は行動量でなんとかするしかなくなる。 「この構造を一緒に変えていこう」と合意したのが、この取り組みの出発点です。

機能チームの合理結果として起きていたこと
マーケリード・商談数が増えればよい営業が欲しいリードを供給することが目的化
営業売上を上げればよい利益を無視して、売りやすい案件を追う。期待値をあげて、無理やり売る
デリバリー納期通りに納品すればよい顧客満足より「終わらせること」を優先する。リピートは増えず、単発案件が増える

3. 課題仮説の整理

やみくもに行動力でなんとかする営業組織を変えたいという状況は、いろんな会社様からよく伺いますが、この会社様の事業である「コンサルティング事業」をはじめとした、人が稼働してお金を生み出すプロジェクト型のビジネスモデルにおいて(ex.受託開発系など)は、この状況が起きやすい特有の問題があると考えています。その部分に着目し、課題構造の仮説を整理していきました。

プロジェクト型事業のビジネスモデルの性質

利益(効率)の可視化が難しい。お客様の課題やアサインメンバーなどに応じて、売値も原価も変化する。また、デリバリーチームが案件に対してかけた時間が記録されていないことが多い。結果的に実際にいくら利益が残ったか、またどれだけの効率で利益を生み出したかが分からない。どの案件・どんなお客様の場合が儲かるのかが分かりづらい。 参入障壁が低く、競合が多い。初期投資が少ないため、同種のサービスを提供する会社が多い・増える。だからこそ「自分たちがどのポジションで選ばれるか」を明確にすることが、事業を継続・成長させるうえで非常に重要になる。 プロジェクトに関わる人の能力が、売値とリピートに直結する。提供できる価値の質がそのまま単価と継続率に跳ね返る。つまり、デリバリーチームが育たないと、事業の成長性は上がっていかない。

4. 一緒に取り組んだこと

解決方針:顧客を再定義して売り方をアップデートする

「エース営業依存から脱却したい」という相談からでしたが、TOMOSEパートナーズが解決するための方針として掲げたのは「儲かる顧客を特定し、その顧客の課題や痛みに合わせて売り方を再設計する」。これを実現することこそが、やみくもな行動量依存への脱却と、エース営業だけでなく、メンバーも安定して高単価・高利益案件を売り、会社全体が成長する要点だと考えたのです。

  • 顧客の課題構造を深く理解出来るようになり、提案・対話が出来るようになる
  • デリバリー側が「高めるべき能力・経験の範囲」が見えてくる
  • 供給能力が安定し、リピートが増え、販管費は下がり、利益率も安定する

取り組み①:儲かる案件の可視化

まず目指したのは、「誰に対するどんなプロジェクトが利益効率が良いのか」を数字で見える状態にすることでした。 TOMOSEが自社で開発し、自社で導入している案件の利益管理システムの導入を提案し、チームへの導入支援も含めて行いました。主には、受注後の案件の売上金額や外部に出す費用、また、デリバリーチームがそのプロジェクトに使った工数の記録などを行いました。「利益効率が高かった案件の共通点」が見えてきたとき、「自分たちにとって本当に価値を提供できるお客様仮説」が初めて言語化できました。

取り組み②:儲かる顧客に選ばれる売り方へのアップデート

参入障壁が低いこのビジネスモデルでは、「どのお客様に・どのポジションで選ばれるか」が事業の肝です。儲かる顧客が特定できてからは、そのお客様に選ばれるための仕組みを一気に整えました。

対象やったこと
ターゲット顧客儲かる顧客像・リストを再定義
Webサイト儲かる顧客課題に刺さる商品・ソリューションへ刷新
営業資料・トーク儲かる顧客向けに提案の組み立てを見直す
顧客管理(CRM)儲かる顧客と出会い、関係を維持し続けるための情報管理・活用方針を整備
デリバリー儲かる顧客の課題に応えられるスキル・実行体制の見直し

5. 取り組みを通して起きたこと

これまでの仕事のやり方を変える必要があるため、もちろん多くの反発や困難がありました。 それでも少しずつ変化が起き始め、儲かっている案件の共通点が見えてきて、「儲かる顧客像」「課題と商品」の輪郭が、組織の中で少しずつ共有されるようになってきました。また、これまではエース営業しか売れなかった規模感の案件が、他の営業メンバーにも徐々に増えはじめました。「初回商談でお客様と課題と解決策について合意できたから、次回一緒に提案を進めたい」と営業メンバーからの働きかけや相談が増えました。 マーケティング・営業・デリバリーがそれぞれバラバラに動いていた状態から3つが徐々に同じ方向を向き始めた兆候が見てとれました。

「儲かる案件」が見えると、3機能の動き方が変わった

機能取り組み前見えてきた傾向
マーケリード数・商談数だけを追う。営業の言いなり営業の「言いなり」から理想の案件創出の「協働」へ
営業売上主義・利益を無視して売る儲かる顧客・課題・商品にメンバー意識が集中。「売る」から「課題解決」へ
デリバリー遂行主義・納期最優先。顧客満足が上がりにくい短い時間で大きな価値を出すためのディスカッションが増えた。「次の案件は〜」という未来の話が増えた

変わったのは指標だけではありません。若手・中堅が「誰にどんな価値を届けるか」を考えながら動けるようになることで、自分たちがやるべきこと、鍛えるべき要素も絞られてきました。エース営業の動き方を「真似する」のではなく、自分の言葉で提案を組み立てる機会が生まれました。

6. お客様の声・TOMOSEパートナーズの特徴

ご担当者様からの声

最初は、どうすれば営業メンバーがもっと高い商品を売ってこれるか、ということばかり考えていたのですが、そもそもの売れない理由の整理から一緒になって考えてくれたのが印象的でした。その本質的な課題解決には多くの壁がありましたが、TOMOSEパートナーズさんと一緒に乗り越えることが出来てよかったです。また、営業メンバーがデリバリーチームと積極的に関わるようになっているのを見て、いい方向に事業が成長しているなと感じています。 なお、TOMOSEパートナーズ自身も同じプロジェクト型の事業者です。かつて社長・エース営業に依存し、ほかのメンバーは、あらゆる手を尽くしても少額の制作案件しか売れなかった。そんな時期を経て、儲かる顧客を特定し、売り方そのものをアップデートしてきました。自社の経験をベースに一緒に伴走することができます。

TOMOSEパートナーズならではの強み

POINT 01

同じ問題を自分たちで乗り越えてきた

TOMOSEパートナーズ自身も、かつてプロジェクト型の事業を営む会社として、エース営業への依存・低単価案件の積み上げという同じ状況にありました。そこから儲かる顧客の特定、商品・ソリューションの見直し、売り方の変革を自社で実践してきた経験があります。

POINT 02

課題構造を対話で可視化する

目の前の施策を増やすのではなく、ビジネスモデルや組織の慣習に着目し、その会社特有の課題構造を対話を通じて一緒に可視化します。お客様がどうありたいか、本当に解決すべき課題は何かを起点に整理していきます。

POINT 03

未来に寄り添う売り方の再設計

儲かる顧客を特定するだけでなく、その顧客に選ばれるための商品、Webサイト、営業資料、顧客管理、デリバリー体制まで一貫して見直します。営業だけでなく、マーケティングやデリバリーも同じ方向を向ける状態をつくります。

TOMOSEパートナーズが解決できること

  • エース営業や社長に売上が依存しており、他のメンバーが売れない状態が続いている
  • マーケ施策で商談は増えているが、良い案件につながっていない
  • 若手の行動量は増えているが、売れる案件の性質が変わっていない
  • マーケ・営業・デリバリーなどの各部門が仲が悪い。一体感がない

まずは「自社にとって相性の良い顧客とはどんな顧客か」「どんな事業・組織になったら理想か」というテーマでお話を聞かせてください。「若手が育たない」という目の前の課題も、理想の顧客や、理想の組織像を整理することで見え方が変わることが多いです。まずは話してみるところから、お気軽にご連絡ください。

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