
石郷岡 俊介
Shunsuke Ishigooka
新規顧客の獲得からコンテンツ戦略立案やオウンドメディア立ち上げ支援を担当。営業とコンサルティングの両視点を活かし、リード獲得から商談創出までの仕組みづくりを支援する。
お客様との対話集
小田桐さんとTOMOSEが振り返る、東京製作所のWebサイト刷新プロジェクト

東京製作所様のサイトリニューアルは、「古くなったサイトを作り替える」だけのプロジェクトではありませんでした。採用強化をきっかけに始まった取り組みは、対話を重ねる中で「営業活用」「新規顧客獲得」「自社で更新できる運用体制づくり」へとテーマが広がっていきます。最大19名が関わる大規模プロジェクトの中で、リーダーを務めた小田桐さんはどのように社内を整理し、TOMOSEはどのように伴走したのか。両社で当時を振り返ります。


最初にお問い合わせいただいた時点で、「サイトをリニューアルしたい」というお話自体はすでにありました。初回でお伺いした際に印象的だったのは、「更新性を高めたい」「商品情報を整理したい」といった要件は出ている一方で、そもそも誰に何を届けるためのリニューアルなのか、まだ整理しきれていないように見えたことです。
その時点では、「何を解決したいのか」はまだ曖昧だったと思います。更新しづらいとか、商品情報が見づらいとか、そういう話は出ていましたが、何を優先したいのかまでは整理できていませんでした。普通は「どんなデザインにしますか」みたいな話から入ると思っていたので、「まず目的を整理しましょう」と言われたのは、少し驚きました。


当初は、社長から「若い人にも伝わる、今っぽいサイトにしたい」というお話もありました。一方で、採用だけに閉じた話ではなく、売上を伸ばしていくにはどうするか、海外展開も含めて会社としてどう情報発信していくか、というテーマもありました。採用も営業も大事なテーマだからこそ、最初にいただいた要望をそのまま形にするだけでは、サイト全体の方向性が定まりにくいと感じていました。
採用面での見え方を良くしたいという話は最初からありましたが、営業側としては売上につながるサイトにしたいという思いも強くありました。社長の意向は理解できるものでしたが、採用も営業もどちらも重要なテーマだったので、今回のリニューアルでどこまでを実現するのかは整理する必要がありました。

関わるメンバーも多かったので、どの目的をどう扱うかは、社内でも一つひとつ確認しながら進めていった感覚です。社長の意向を踏まえながらも、現場として営業にどう使うのか、会社として何を伝えるのかを整理していく必要がありました。その意味では、単にサイトを作り替えるというより、リニューアルの目的そのものを見つめ直すところから始まったプロジェクトだったと思います。


最初の印象で覚えているのは石郷岡さんがすぐ来られたことですね。まだこちらも整理できていない状態だったので。


問い合わせいただいた翌日でしたよね。「直接話した方が早そうだな」と思って、すぐに伺いました。
でも、対面で来てくれたのは大きかったと思います。当時はオンライン中心でしたけど、対面で話したいタイプだったので「ちゃんと向き合ってくれている感じ」がありました。 あと、「一緒に伴走します」という言い方をしてくれたのも印象的でした。Webの知識があるわけじゃなかったので、「一緒に整理してくれる人がいる」という安心感がありました。

実際、色々な会社を見ていたのですが、対応の差はかなりありました。回答が遅かったり、こちらの話と少し食い違っていたり、「本当に理解してくれているのかな」と不安になることもありました。 その中でTOMOSEさんは、こちらの目線に合わせて話してくれていた感覚がありました。私たちのような製造業はWebに詳しい人ばかりではないので、”分かる言葉で話してくれる”というのは実はかなりありがたかったです。



プロジェクトが始まってからは、かなり対話を重ねました。特に大きかったのは、予算と期間が限られている中でのプロジェクトでしたので、「採用と営業、どちらを優先するか」というテーマです。最初にいただいた要望をそのまま形にするのではなく、実際に営業でどう使いたいのか、商品情報をどう見せたいのか、社内でどう説明すれば納得してもらえるのかを伺いながら、今回のリニューアルで重視すべき役割を整理していきました。
社内にWebのことを相談できる人がほとんどいなかったので、かなりTOMOSEさんに頼っていました。一方的に提案されるというよりも、仮説を持ってきていただき、こちらの状況を引き出してもらいつつ、議論しながら進んでいった印象です。最初はうまく言語化できていなかった部分も多かったのですが、サイトマップのような叩き台があることで具体的に話しやすくなり、サイトの目的や、採用と営業の扱い方が整理されていきました。


採用も営業も、どちらも大事なテーマでした。ただし、予算や期間が決まっている中で、両方に全振りするのは難しい。そこで、営業活動についても詳しくヒアリングしながら、以前のサイトで課題になっていた「商品情報の見づらさ」や「自社で更新しづらいこと」を、営業活用の観点からどう改善するかを一緒に考えていきました。
新しいお客様に東京製作所の強みを伝える上でも、営業活動で使いやすいサイトにしていくことは大事だと感じていました。特に、ドクターブレードは主力商品としてしっかり打ち出したい意図がありました。しかし、商品数がかなり多いので、すべてを細かく見せるのは現実的ではありませんでした。


だからこそ、ドクターブレードをどう見せるか、商品カテゴリーをどこで切るか、何を優先して見せるかを一緒に整理していきました。“超硬製品”といったカテゴリーの括り方も、その議論の中で決まっていきました。単に商品を並べるのではなく、営業で使いやすく、初めて訪れるお客様にも強みが伝わる構成にすることを意識していました。
結果的に、採用にも営業にも活用していける土台にはなりました。最初からすべてを明確に狙っていたというよりは、TOMOSEさんと整理していく中で、「売上につながるサイトとしての役割をしっかり持たせよう」と優先順位が見えてきた流れでした。



CMS選定については、最初から今の形に決まっていたわけではありませんでした。当初は、営業活動を仕組み化していくなら、見込み顧客の管理や営業コンタクトの蓄積に強いツールも選択肢に入るのではないかと考えていました。お客様との接点を管理し、営業活動につなげていくという意味では、有力な選択肢だと思っていたんです。
最初は高機能なツールを提案いただいた記憶があります。ただ、その時点ではCMSごとの違いもよく分かっていませんでした。どのツールが何に強いのか、自分たちの体制で使いこなせるのかも判断しきれない状態でした。前のホームページは自社で更新できなかったので、新しいサイトでは自分たちで更新できるようにしたい、という思いはありました。

最初から難しいものを入れても、使いこなせないだろうという感覚はありました。自分たちで更新していくにしても、専任部隊があるわけではありません。日常業務と並行して運用していく前提なので、機能が多いことよりも、今の体制で現実的に使えるかどうかが重要でした。


そのお話を伺う中で、私たちの考え方も変わっていきました。当初は、営業活動まで見据えるなら、営業管理やマーケティング機能が充実したツールが有力ではないかと考えていました。しかし、清水さんたちが重視されていたのは、まず自分たちで無理なく更新し、運用を続けられることでした。そこを踏まえると、機能の多さよりも、運用負荷や費用とのバランスを優先すべきだと判断しました。
そこは信頼につながった部分でした。最初に提案いただいたものを押し切るのではなく、「今の体制ならこちらの方が合っています」と提案を変えてくれたので。比較表もかなり参考になりましたし、社内でも説明しやすかったです。まずは自分たちで使い続けられることを優先できたのは良かったと思います。



今回のプロジェクトでは、サイトの内容を決めることと同じくらい、「社内でどう合意形成するか」が重要でした。19人が関わるプロジェクトだったので、営業・工場・管理・採用など、それぞれの立場で重視するポイントが違っていましたよね。
そこが難しかったところです。関わる人数が多いほど意見も増えますし、それぞれが間違ったことを言っているわけではありません。営業には営業の理由があり、工場には工場の理由があり、採用にも採用の観点がある。だからこそ、単純にどちらが正しいかを決めるのではなく、今回のリニューアルの目的に照らして、何を優先するのかを見極めなければなりませんでした。

経営層に対しても、節目ごとに中間報告をしていました。たとえば、今どのような議論になっているのか、各社の提案にはどのような特徴があるのか、これからどの方向で進めようとしているのかを共有していました。社長も長い時間を取れるわけではないので、限られた時間で判断してもらえるよう、要点を絞って伝える必要がありました。


そのため、こちらでも「社内で説明するなら、どの情報が必要か」「どの順番で話すと伝わりやすいか」を意識していました。制作の提案をそのまま出すのではなく、東京製作所さんが社内で話しやすいように、方針や論点、判断材料を組み立てることも、私たちの役割だと考えていました。
私自身、これほどの人数とのサイトに関する合意形成は初めてでしてたし、TOMOSEさんにかなり頼っていました。「これはどう考えればいいのか」「どう説明すれば伝わるのか」といったことを、何度も確認していたと思います。サイト制作の判断は専門的な話にもなりますし、社内のメンバー全員が同じ前提を持っているわけではありません。社内向けにどう噛み砕くかは、大きな課題でした。


こちらとしても、ページを作るだけではなく、社内で意思決定しやすい状態を一緒につくる意識で関わっていました。採用と営業の優先順位、商品情報の掲載範囲、予算内で対応する内容などは、単に「どうしますか」と聞くだけでは決めづらいものです。そこで、それぞれの選択肢や判断材料を整理し「なぜこの方針で進めるのか」を社内で説明しやすい形になるよう意識していました。
単純にサイトを作るというより、「会社としてどう進めるか」を一緒に考えてもらっていたと思います。社内の意見をまとめ、経営層にも説明しながら進める必要があったので、TOMOSEさんが論点を組み立て、説明しやすい形にしてくれたことは大きかったです。



振り返ると、今回のプロジェクトは「サイトを作る」というより、「会社として何を伝えたいか」を整理していく時間でしたよね。
本当にそうだったと思います。だから、単純な制作プロジェクトではなかったですね。今は更新もしやすくなって、実際にかなり動かしています。採用だけではなく、営業や広報にもつながっているので、「使い続けられるサイト」になった感覚があります。

私自身も、今後は広報としてホームページに関わっていく立場になります。以前よりも自社で更新しやすくなったことで、会社の情報や取り組みを発信しやすくなりました。営業や採用だけでなく、東京製作所という会社を知ってもらうための場としても、これから活用していきたいです。

フェーズ1でサイトを作るところまでは終わりましたが、今はフェーズ2として、運用側の体制づくりに入っています。プロジェクトメンバーも9人ほどに絞り、引き続き小田桐がリーダーとして進めています。サイトは公開して終わりではなく、これから自分たちでどう更新し、どう活用していくかが重要です。今回の取り組みを通じて、社内でもホームページを事業や採用、広報に生かしていく意識が高まったと思います。


今回ご一緒して感じたのは、良いサイトを作るだけでは十分ではないということです。東京製作所さんがこれからどのような会社として見られたいのか、どのようなお客様や求職者に何を届けたいのかを、社内の皆さんと考えながら形にしていくプロジェクトでした。だからこそ、公開後も運用しながら改善し、会社の変化に合わせて育てていける状態をつくることが大切だと感じています。

Shunsuke Ishigooka
新規顧客の獲得からコンテンツ戦略立案やオウンドメディア立ち上げ支援を担当。営業とコンサルティングの両視点を活かし、リード獲得から商談創出までの仕組みづくりを支援する。

Daisuke Shibata
BtoB企業の営業モデル変革を支援。顧客と支援会社という関係にとどまらず、同じチームの一員として課題に向き合い、戦略立案から施策実行・運用定着まで伴走することを信条としている。
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